ジーンズとジーパンとデニムの呼び方の違いはそれぞれあるわけですが、基本的にデニム生地を使った5ポケットパンツやズボン(ダサい)のことを指して呼びます。
それぞれ言い方や呼び方が違うわけですが、何故そう言われているのかを知ってみると面白いですよ。
多少、感度が高い(オシャレ)方々は総じてデニムという方が多いです。
とりあえずそれぞれの違い
そもそもそれぞれの厳密な違いは、こんな感じです。
- デニム
- ジーパン
- ジーンズ
デニムは生地の総称
ジーパンはGI(戦後の日本に駐屯したアメリカ軍)が履いていたパンツからの由来など。もともとはGパン。
ジーンズは諸説ありますが、イタリアのジェノバ(ジェノア)のフランス語読みの由来。
デニム
デニムに関しては簡単に言うと、生地の種類を指しています。
フランスの南にあるニーム地方(モンペリエやマルセイユの中間)で織られていた生地が由来で、ドゥ ニーム (ニームの)というフランス語がデニムの語源です。
※もちろん後述しますが、日本ではジーンズの略称に近い言い方としてデニム生地を使ったズボンやパンツをデニムとも言います。
ジーパン
ジーパンという呼び方は戦後に、アメリカの文化が入ってきたことからの由来です。元はG(ジー)パンです。
ただジーパンには二つの由来があります。
- 戦後に日本に駐屯したGI(アメリカ陸軍)の軍人が履いていたジーンズをGパンと言い出した説
- 戦後にジーンズを売り出そうとした商店が、JEANSの頭文字をとってJパンと名付けていつの間にかGパンになった説
戦後はアメ横などのお店で売られていき、初めてジーンズを販売したマルセルなどは、かなりジーンズ業界では有名ですよね(多分)。上野で言うと根津商店も有名。
根津商店は、個人的にホームページはいつの時代やねんという感じですが、ネット通販出来ます(意外と先取りしたブランドを揃えてるw)。
ホームページにはデカデカと「Gパン」とでかく書いてありますw最近は買っていませんが、お世話になりました。
ジーンズ
※写真はジェノバの港
ジーンズのそのものの名前の由来は、イタリアのジェノア(ジェノバ)のフランス語のGene(ジーン)からきています。※もちろん諸説あります
ちなみに私が昔高校の英語の教科書で、ジェノアが由来でジーンズになったという英語の長文がありました。
その英語の長文に書いてあったのは、のちのリーバイスジーンズの創業者リーバイ・ストラウスが、ジェノアで生産されるキャンバス生地に目を付けて、アメリカのゴールドラッシュの炭鉱労働者向けに作ったズボンが今のジーンズの原型と言われています。
ジーンズとサッカーが関係ある?
リーバイがアメリカでジーンズを生産する前から、ジェノアではすでにジーンズの原型になる形のモノが出来ていて、当時港で働いている人たちがジーンズを履きながらサッカーをしている様子が描かれています。それが今のセリエAのサッカーチーム、ジェノア(キングカズも在籍)の発端らしいです。
ちなみにセリエAの創世記(1800年代~1900年代の初頭)にジェノアはめちゃくちゃ優勝しています。
昔は今のようにリーグ戦とかではなく、負けたら終わりのトーナメント方式だったので、港で普段からジーンズを履きながらサッカーをしていたジェノアは強かったんでしょうねw
それぞれの呼び名でカッコよさが違う
で話を戻すと、最近では呼び方自体でオシャレかどうかが判断できる材料のようですね。
実際、デニム=ジーンズを指すこともよくありますが、厳密に言うとデニム↑というようにアクセントが後ろにくる言い方ですよね。
私個人は、ジーンズという言い方で読んでいますけど。
アパレル業界でも言い方は千差万別
ついでに言っておくと、私が以前働いていたアパレル業界では、担当しているブランドの客層によっても言い方が変わってきます。
私の場合、一番最初に配属されたブランドが少し年齢層が高いブランドだったので、客層がおじいちゃんおばぁちゃんだったわけなので、ほぼジーパンという言い方で接客していました。
そういったこともあってか、若いブランドを担当しているときにさすがにジーパンは言いませんでしたが、ジーンズというと会社の人間からは笑われましたね。
呼び方カッコよさを表にしてみた
カッコよさのヒエラルキー的な感じがあります。※めちゃくちゃ独断と偏見です。
表にするとこんな感じ↓
デニム | ジーパン | ジーンズ | |
---|---|---|---|
カッコよさ | カッコいい | ダサい | ふつう |
若い連中や感度が高いと思っているアパレル系統の方々には、デニムといわないとダメなのです笑。
買い物するときはなんていえばいい?
もし自分が買い物するのであれば、基本的にジーンズだろうがジーパンだろうがデニムでも通用します。
しいて言えば、デニムでも通じる場合もありますが、デニムのジャケットなのか、デニムのブルゾンなのか?という話になってしまうのでとりあえず、デニムのパンツ※と言っておけば通じます。
※少しオシャレなイントネーションで言うならば、パンツの語尾をパンツ↑的な感じで言えばOKです。
ただ最近はベストをジレ(フランス語らしい)やら、スパッツをレギンスというようにオシャレ用語は変わっているので今後デニムもどうなるかは分かりません。
- ジーパン⇒ジーンズ⇒デニム
- スパッツ⇒レギンス
- ベスト⇒ジレ
- オーバーオール⇒サロペット
海外の共通語はジーンズだけど
私はよく海外通販をするのですが、その際にデニムのパンツ↑はよく買います笑。
ただ結構表記がjeansと書いているモノもあれば、5 pocket trousers や 5 pocket pants というような表記に、素材はデニムですよーみたいな通販サイトも多いです。
なので初めて海外通販したときとかは、よくわからなかったですね。
まとめ
- デニムは生地の名前だが、オシャレな方々はジーンズをデニムという
- とりあえずジーパンはダサい言い方
- ジーンズは正解共通語
世界的に共通して通用するのはジーンズ(jeans)ですが、とりあえずこのブログを見たかたは色々な言い方があるんだ程度に覚えておけばいいですね。
個人的には、earnest sewn(アーネストソーン…特にfilsonやfulutonのモデルが好き)などの加工ジーンズが流行った2000年代初頭のアメリカのジーンズブランド(AG..アドリアーノゴールドシュミットとか)が好きなので、ここ数年流行っているオーダージーンズ※とかには中々ついていけてないです汗。
※僕はもともと英国スーツなどのイギリス系統の服が好きなので、イギリス人テーラーのティモシーエベレストが岡山の倉敷ジーンズとコラボして作っているベティスミスは好きです。
最終的にはリーバイスの501にいきつきますよね。